めんどくさい研究所

2017/10/19 update
CLOSING INTERVIEW
めんどくさい研究所
第1期 総括インタビュー
「めんどくさい研究所」は2017年12月をもって、第1期を閉幕する
これまでの活動を通して討論してきた働き方に対する考えや、これからの働き方に対するビジョンを語るー
メイン画像
労働環境や仕事上の“めんどくさい”と本気で向き合う「めんどくさい研究所」クラッシュミーティング。
株式会社ネオジャパンの企画として立ち上がった本研究所は、今回、2017年の12月末日をもって第1期を終了致します。そこで、第1期の終了に伴い、2017年4月より4回にわたって開催したミーティングの様子やこれからの働き方に対するビジョンについて、特別研究員の木暮太一氏に語っていただきました。
  • ミーティングで感じた、「仕事への想いを発信する場所」の少なさ
    ── 様々な議論を通じて“働き方”を考える“めんどくさい研究所”ですが、この度、2017年の末をもって第1期を閉幕することになっています。もともと“めんどくさい研究所”という企画は、会社や目の前の仕事に積極的になれない若い人たちに、「実は働き方というのは、自分から変えられるものだ」ということを自ら気づいて欲しいという想いから始まりました。実際には「会社に行くこと」「会議のための会議」「社内調整」「仕事のつきあい」と “職場のめんどくささ”に関するミーティングを4回にわたって行ったわけですが、木暮さんはどのような印象をお持ちになったのでしょうか。
    木暮 私がミーティングで感じたのは、若い人たちが抱えている閉塞感です。でもそれは、ミーティングに参加していた研究員のメンバーだけでなく、多くの若い人たちが感じていることなんですよね。そもそも、今の若い人たちは、自分の言葉をしっかり発信していく場所というのが少ないと思うんです。仕事に対して漠然と不満を感じているけど、それを発散する場所がない、というか。それは、逆を言えば、現状を検証して変えていく場を持っていないということでもあるので、何が嫌かと尋ねられても、うまく答えが出せない。「これが嫌なんです」ということを定義していないのは、今の若い人たちの職場の現状をよく表していると感じましたね。
    ── 参加者の研究員たちも、今後は中間管理職のような立場になっていきます。そのときは、当然自分よりも年下の世代と接する必要も出てくるでしょう。そのあたりも見据えていくと、やはり、自分の感情や意見を明確にして、そこにどのように向き合っていくかというような考え方は必要になってくると思います。
    木暮 もちろん、今後いろんな違う世界を見ていくことで、仕事に対する違った側面も見えてくることもあると思うんです。もしかしたら、今「めんどくさい」と感じていることも、日本の独特の風土の中で仕事をしているからこそ感じていることかもしれない。そう考えると、ディスカッションでも言いましたが、若い人はもっと外を見ることも重要なのではないかとも感じました。
    リポート画像1
    お互いが“個”として自立する仕事環境の必要性
    ── では、今後若い人たちが働いていく上で、どのようなことを意識することが重要なんでしょうか。さらにはそのような働き方を実現させることで、結果として、仕事のあり方にどんな変化が生まれてくるのか。木暮さんはどのように思いますか。
    木暮 今後間違いなく起こってくるのは、複業のような働き方の多様化ですよね。最近では公務員でも副業を解禁したところが出てきていますが、これからの時代では、そのような流れが一段と強くなっていくと感じています。そうなっていくと、働く人の“効率”ということも、著しく変化していくのではないかと思います。例えば、仕事の成果をあげるためには、多少のストレスや緊張感が必要です。しかし、その一方で、意味のない場所でのストレスはなるべく感じたくないというが誰もが思うところでしょう。そういう自分の持ち合わせているストレスの分配や使い方というのが、今以上に求められるようになっていくのではないかと思うんです。そこで重要になってくるのが、社内で働くお互いが“個”として自立するということ。現在の職場環境の多くは、悪い意味で会社が家族になっているので、人と人の距離が近すぎて些細なことでもイライラが溜まってしまう。しかし、社内で働くお互いが“個”として自立をして、適度な距離感で仕事をすることができれば、多少「……ん?」と感じたことがあったとしても、そこまでストレスを溜め込むことはないし、会社の中の人間関係も変わっていくと思うんです。
    ── 人との距離感やコミュニケーションのことは、ミーティングでもよく研究員の話題にのぼっていましたよね。
    木暮 しかし、そのような変化を生んでいくためには、「自分が何をしたいのか」ということを定義しながら、仕事を楽しめる環境を整えていくことが不可欠です。そういうトレーニングを若いうちから積み重ねていくことが、今後の働き方の大きなポイントになっていくのではないでしょうか。
    リポート画像1
    目的のための逆算の思考が、新しい働き方を導く
    ── 今回の第1期は、入社して5年目の若い世代をターゲットにした企画でしたが、今後は30代の中間管理職や、女性限定の企画なども行えたらと考えています。そこで最後に、仕事に悩む人たちに向けて、メッセージをお願いします。
    木暮 すべては、仕事をする目的のための逆算だと思うんです。その目的のために必要なことであれば、いくら時間がかかってもやらなければいけない。逆を言えば、その目的と関係がなかったら、仕事の仕方を見直す必要があるかもしれません。そのような逆算の思考を持つことができれば、仕事上の問題点も比較的クリアになっていくはずです。まずは、目的を把握しているのか、把握しようとしていないのかを自分の中で整理をすることが大切です。また、自分の仕事環境を嘆く前に、しっかりと周りに問いかけてみる。自分の中だけで問題を抱え込んでいても、何も解決しません。目的を考え、問題点を明確にしながら、「これはいらないと思います」と口にしてみる。感情だけの話し合いは問題がややこしくなることがありますが、目的と照らし合わせて話し合えば、意外と議論がスムーズに進むというものです。
    ── 重要なのは、目的を逆算して、考えて、そして発信する、ということなんですね。
    木暮 それを各自で自ら積極的に実践していく。そうすることが、今後の新しい働き方の第一歩になるのではないでしょうか。
    リポート画像1
    text : Takuo Shibasaki
    2017年10月19日更新